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銀河雄伝説 Vol.1



『銀河英雄伝説』銀英伝,だけど 『銀河雀雄伝説』雀英伝なのです!



スターテ会戦戦没者慰霊祭 No.001
Vol.01-p.231 by Torünicht


トリューニヒト 「自由麻雀同盟の民衆諸君,同志諸君! 今日皆さんがここに卓を囲んだのは,何のためか? そう・・・チョンボのために散華した1万2千点の英霊を弔うためだ.彼らは,良き千点棒であり,良き五千点棒であり,良き一万点棒であった.私は敢えて問おう! 1万2千点の点棒たちは何のために場に出,そして散っていったのか?」

ヤン (あんたがフリテンしたからだよ==)

トリューニヒト 「それは,ルールを守るためだ!! この自由なる麻雀,愛すべき麻雀,それらを守るために彼らは,尊き点数を犠牲にしたのだ.これほど崇高な罰符があるだろうか? いやありはしない! 一時のチョンボ払いによって,我々の団結力が挫かれることはありえない.我々が,この強固な意志と・・・・」

ヤン (ユリアン.人間というのはハコテンと言うのを知らなければねぇ==)



れ,いつのまに No.002
Vol.01-p.247,Vol.02-p.013,Vol.#02-p.032,103 by Torünicht


ユリアン 「ツモですよ.提督」

ヤン 「あれぇ〜,いつの間に・・・」

(ジャラジャラ)

フレデリカ 「ヤン提督」

ヤン 「なんだい・・・いま,忙しいんだが ^^;」

(カシャッ・・カシャッ・・ポロ・・・)

フレデリカ 「親流れです,提督の親になりますので,牌を積み終わり次第,至急サイコロを振ってください」

ヤン 「わかった.すぐ振る」

ユリアン 「提督ぅ〜!」

ヤン 「なんだい? ユリアン」

ユリアン 「先ほどの捨て牌なんですけど・・・どうしてドラをお捨てになったんですか? 3枚も・・・」

ヤン 「ユリアン・・・もし,私がドラを持っていたとしてだ,あがれると思うかい?」

ユリアン 「いえ・・・」

ヤン 「だったら,持っていたって仕方ない・・・ところで,シェーンコップに牌の切り方を習っているんだって?」

ユリアン 「ええ.准将のおっしゃるには,僕はスジがいいそうです ^^;」

ヤン 「おっ! そいつは頼もしい.それじゃ危なくなったら,ユリアンにスジを読んでもらおうかな?」

ユリアン 「ええ! 僕が必ずアンパイを切ってさしあげます」



の先も・・・ No.003
Vol.01-p.231 by wahei


ヤン 「中尉・・・私は少し麻雀を学んだ.そこで知ったのだが麻雀には思想の潮流が二つあるんだ.鳴きはメンゼン以上に早上がりだという説と,メンゼンに勝るものはないという説とだ.人は負け始めると前者を口実にして鳴き,ツモがいいと後者を理由にメンゼンにする.それを何百荘,何千荘も続けてきた・・・」

フレデリカ 「・・・・・・」

ヤン 「このさき,何千荘もそうなんだろうか」

フレデリカ 「・・・・・閣下」

ヤン 「いや,他家なんかどうでもいい.私はぜんたい流した牌の量に値するだけの役を上がれるのだろうか・・・悪かったな,変なことを言って,気にしないでくれ」

フレデリカ 「・・・いえ,よろしいんです.清算をしてきます.マイナスは少しでしたわね」

ヤン 「・・・たっぷり」

フレデリカ 「はい,たっぷり」

ヤン (・・・・・ローエングラム伯の第2の捨牌を鳴いておくべきだったのか・・・)



十三翻隊誕生 No.004
Vol.01-p.111 by wahei


シトレ 「ヤン少将,考えてみればわが同盟軍は麻雀の根幹においては間違っていなかったわけだ.同盟軍にくらべ二倍のツモをしていたにもかかわらず,惨敗したのはなぜだ?」

ヤン 「牌の運用を誤ったからです.多数のツモをしたのにもかかわらず,その利点を生かすべき努力を怠ったのです.ツモ牌の多さに安心してしまったのでしょう」

シトレ 「というと?」

ヤン 「アリアリルールと称されるインフレ麻雀時代,食いタンと後ヅケが奇形的に発達していた一時代を除いて雀卓における流れには一定の法則がありました.待ちを広くすること,そして高速に聴牌すること,この両者です.これを要約すればただ一言,『むだな捨牌をしない』です.ローエングラム伯はそれを完璧に実行してのけたのです」

シトレ 「ふむ・・・」

ヤン 「ひるがえって我が軍の捨牌をごらん下さい.上家の第四牌をポンされている間,対面・自家の友軍は当初の予定(決め打ち)のこだわって牌を浪費していました.敵の河牌の情報分析も十分ではありませんでした.しかも三家はすべて国士無双で敵と戦っていました.牌の集中と高速聴牌の両法則を失念した当然の結果です」

シトレ 「君の打ちかたはわかった.ところでもうひとつ,これは決定ではなく内定なのだが,新役の編成に一部変更が加えられる.第四翻・第六翻の両役に新規のカンドラを加えて第十三翻ができる.で,君にその初代のカン隊司令官に任命されるはずだ」

ヤン 「四翻ということは中牌をもって小三元にあてるのですか?」

シトレ 「そうだ.更に局数は通常のほぼ半分で,持ち点棒6400点,70符しばりになる.そして第十三翻をイゼルローン役として攻略してもらう事になる」

ヤン 「たった半荘でそのイゼルローン役を攻略しろとおっしゃるのですか?」

シトレ 「そうだ」

ヤン 「可能だとお考えですか?」

シトレ 「君にできなければ他家の誰にも不可能だと考えておるよ.自信がないかね?」

ヤン 「・・・微力を積み込みます」



が忠誠を誓うのは・・・ No.005
Vol.01-p.238 by Wahei


オーベルシュタイン 「閣下・・・皇帝はサイコロを振らぬまま死にました」

一同 「!?」

オーベルシュタイン 「何を驚く? 私が忠誠を誓うのはたとえハコテンになっても点棒をきっちり払う人間のみだ.たとえ皇帝であろうと敬語など用いるに値せぬ」

一同 「・・・・・・」

オーベルシュタイン 「「閣下,皇帝はヤキトリのサイコロを振らぬまま死にました.ということは,皇帝の点棒をめぐって争いが生じることは明らかです.我々三人は同一点,どのように分配するかで血を見ずにはすみますまい」」

ラインハルト 「・・・卿の言は正しい.三者のうち誰が点棒を多くもらうかで私の運命も決まるというわけだな.トップをとるのは誰になると思う?」

オーベルシュタイン 「一人は同点といっても切り上げでのこと.私と閣下が真に同じ点数なのです」

ラインハルト 「なるほど」

オーベルシュタイン 「ですが先ほど,おつりが無いとのことで陛下の百点を見逃してさしあげた恩をよもやお忘れではありますまい

ラインハルト 「・・・その恩を予はせいぜい高く売りつけられる訳だな」

オーベルシュタイン 「ご明察,恐れ入ります」

ロイエンタール 「・・・・・・ナンバー2,か」



ェザーン駐在代打ちユリアン・ミンツ No.006
??? by Torünicht


ユリアン 「・・・・っ! ポンッ・・・・はっ! 条件反射ってやつかな? 別に鳴かなくても良いのに鳴いてしまった.」

〜〜〜 ユリアン回想中 〜〜〜

ヤン 「ユリアン・・親が早鳴きすると子が迷惑するだろ・・・ −−」


ユリアン 「・・・そんなもんかな? ^^」



き待ち No.007
Vol.01-p.145 by Torünicht


オーベルシュタイン 「実は閣下・・・私は現在,いささか苦しい南場に立たされています.ご存知かと思いますが・・・」

ラインハルト 「ダブルリーチからの現物降り,糾弾されて当然だな・・・ゼークト提督は,壮烈なヤクマンを喰らったというのに・・・」

オーベルシュタイン 「凡百の麻雀士にとって,私は卑劣な逃亡者に過ぎません・・・しかし閣下,私には私の言い分があります.閣下にはそれを聞いていただきたいのです」

ラインハルト 「スジ違いだな・・・卿がそれを弁明するのは,私にではなく下家相手にであろう? 卿は相棒を補佐しその誤りを訂正するという任務を全うせず,しかも一身の安全を図った.その事実を前にしては,どのような言い訳も無力だ」

オーベルシュタイン 「違うでしょう・・・私が振り込んだのは,ただ単に親がクソ待ちだったためです・・・キュポンッ! キュポンッ!」

ラインハルト 「!?」

オーベルシュタイン 「・・・このとおり,私の両目はイーピンです.雀牌を携帯することを禁じたあのルドルフ大帝の治世ならば劣悪雀士排除法によって,とうに抹殺されていたでしょう・・・おわかりになりますか? 私は憎んでいるのです.ルドルフ大帝と彼の打ちスジと彼の生み出したすべてのヤクを・・・」

ラインハルト 「大胆な撥切りだな・・・」

オーベルシュタイン 「銀河雀国・・いや,ゴールデンバップ王朝は滅びるべきです.可能であるなら私自身の手でハコテンにしてやりたい・・・ですが,私にはその力量がありません.私にできることは,新たな麻雀王の登場に協力すること・・・ただそれだけです.麻雀元帥ローエングラム伯ラインハルト閣下」

ラインハルト 「卿は,自分が何を言っているのか分かっているのか?」

オーベルシュタイン 「無論です,何度でもいいましょう.ゴールデンバップ王朝は滅びるべきなのです.そしてその後,新しく雀卓を囲む方は閣下をおいて他にありません」

ラインハルト 「キルヒアイス! オーベルシュタイン大佐をハコテンにしろ! 聴牌に対して誤ロンの言質があった.帝国雀士としては看過できぬ」

オーベルシュタイン 「ふ・・・所詮貴方もこの程度の雀士か・・・結構,キルヒアイス中将ひとりを相方と頼んで,貴方の狭き待ちをあがりなさい・・・キルヒアイス中将? 貴官は私と打てるか? 私はこのとおりハコテンだ・・・それでも打てるか? ふっ,打てんだろう・・・貴官はそういう男だ.尊敬には値するが,それではトップを獲ることはできまい・・・国士ねらいには常にヤキトリが付き従う・・・しかし,お若いローエングラム伯にはそれがお分かり頂けないか?」

ラインハルト 「ふん・・・言いたい事を言う男だ」

オーベルシュタイン 「恐縮です」

ラインハルト 「前の半チャンではさぞかし嫌われたことだろうな」

オーベルシュタイン 「あの上家は,私の欲しい牌を切ってくれませんでした」

ラインハルト 「よかろう! 卿を二十符三翻で買おう.これからは,私のために積み込め」



三味線で勝てるようになれば一人前だ No.008
??? by Torünicht


ブルームハルト 「我々は,メンゼン(リーチ)だ! 点棒の欲しい奴は,ゲンブツを捨てろ! それとも,貴様等自身の捨牌で,国士を上がってやろうか?」

帝国兵 「メンゼン(リーチ)だ.メンゼン(リーチ)だ」
「?・・・馬鹿の国士?・馬鹿の国士だ〜!」

シェーンコップ 「・・・国士でリーチするとは・・・おまえは一度死んで来い!・・・」



は,ごきげんよう No.009
Vol.6-p.167 by Wahei


ポプラン 「わかるな? これだけの量のドラを持っている俺に放銃するとしたら,あんたは一発でハコテンになる」

地球教・医師 「や,やめろ」

ポプラン 「おれもやめたい.だけど麻雀はままならぬものでな.親になるってことは,やりたい役とやらなければならぬ役を区別するってことさ.では,ごきげんよう」

地球教・医師 「やめろ! 見逃してくれれば何でもしゃべる.やめろ」

ユリアン 「地球教の秘密を知りたい.具体的には,まず,地球教の点棒財源基盤だ」

地球教・医師 「そんなことは・・・・・・私は知らん.知るはずもない」

ユリアン 「あなたが知らないなら,知る方法,でなければ知っている人を教えてほしい」

地球教・医師 「私は一介の雀師だ・・・・・・」

ポプラン 「そうか,何の役の足しにもならないというわけだな.それじゃ,一階で清算してもらおうか」



めて夢のなかでは・・・ No.010
Vol.6-p.164 by Wahei


徹マンで心身ともにボロボロのヤン,そこへ・・・

ユリアン 「提督,7翻ですよ,7翻.もうおつりの用意もできていますから」

ヤン 「・・・頼む,まけて5翻,いや,4翻30符でいいから,いや,4翻20符」

ユリアン 「まったくもう,未練がましいんだから.親がそうだと子に対してしめしがつかないでしょう?」

ヤン 「親がいなくても子は育つ」

ユリアン 「点棒をまけて,さらにハコテンなんてしたら後世の雀師にばかにされますよ」

ヤン 「まだ浮いているさ,それに後世の雀師はまだ生まれてもいないよ.おやすみ,せめて夢のなかでは平和(ピンフ)を・・・」

ユリアン 「提督!」




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