開校準備に当てられた先生方の藍を何とか本校に根付かせたいとの願いにも深いものがあったわけです。 本校のスクールカラーも藍に関係しています。 本校の校舎の図面が引かれた当初から、工芸教室や藍を植えるための花壇が用意されていました。 当時花壇には藍のための特別な土が既に盛ってありました。 平成5年まで毎年その土に生徒と一緒に苗を植えて、葉を刈取ってきました。 蓼科の植物藍は、藍の液に負けずと劣らない我侭で気位の高い植物のようです。 明治時代には、ニシン粕をふんだんに使ったのだといいます。 土を選び、高価な肥料を好み、風を嫌い、人の愛情を欲しがり、連作をいやがるのだといいます。 拓北の藍が消えた原因の一つに多労型工芸作物であることがあげられています。 昨年まで天候など諸条件によって出来ませんでしたが、刈取って乾燥させた葉も十分な量になり、平成13年7月7日、堀尾先生の葉と合せてすくも(藍玉)の仕込を行いました。
そして9月24日、すくもが無事出来上がりました。
藍の液を作ることを「建てる」と言いますが、自分たちで育てた藍、その葉で作ったすくも、そのすくもで作った染め液、その液で染めた布。 これは藍染め部発足当初からの夢でした。 その夢がようやく叶えられようとしています。 次に、本校の藍染め普及活動を紹介します。 平成3年度から毎年7月の学校祭で地域住民を対象に「藍染め教室」を開いています。
平成5年度から本校PTA校内研修会で「藍染め教室」を開いています。 平成7年度から家庭科の授業で藍染めの実習を1年生全員が行っています。 平成8年度から2年間、地域住民を対象に、高等学校開放講座の一つとして「天然藍染めを体験しよう」を開講しました。 平成9年度、創立十周年記念にハンカチを300枚染めました。 図案の決定、型彫り、糊置き、染め、アイロンがけ、箱詰め・包装作業、どの行程も藍染め部員のみならず、PTA会員、地域住民のご協力で一枚一枚手作りされた貴重な作品です。 藍染めがしっかりと本校に根を下ろして本校の生徒に引き継がれ、あいの里に花咲くのです。 ![]() |